和音(記号)の設定や和音接続の方法はハ長調の時と同じですが、いくつか注意しなければならない点があります。
1 | 調性 |
2 | 和音記号 |
3 | 短調 |
4 | 課題の実施 |
ハ長調以外の調性には次のようなものがあります。
長調(全音符は各々の調の主音を示します)
短調(全音符は各々の調の主音を示します)
ハ長調と全く同じ方法で和音を設定します。
ト長調を例にしてみます。
1. まずト長調の音階を示します。
2. 各々の音を根音として、3度間隔で音を重ねて和音を作ります。
3. 主音上にできた和音を I として、順に VII まで和音記号を設定します。
気をつけなければならないのは、ト長調になっても和音記号は変わりませんが、和音の構成音はすべて変わるということです。
いくつか例を示します。
短調の和音を設定する場合は、長調と同様の手順で行いますが、短調独自の作業が追加されるので注意が必要です。
ハ短調を例にしてみましょう。
1. まずハ短調の音階を示します。
2. 各々を根音として、3度間隔で音を重ね、和音を作ります。
3. 主音上にできた和音を I として順に VII まで和音記号を設定します。
4. このうち V の和音については、第3音は導音※なので半音上げなければなりません。
※長音階には導音が自然に存在しますが、短音階では意図的に作る必要があります。これにより長調と同じように、導音→主音の強い結びつきが発生することになり、安定した調性感が確保できるのです。
いくつか例を示します。
各調の和音設定を行った後、Standard版と同じ手順で和音連結を行います。
各々の調は、音域も異なり、またその調固有のニュアンスの違いもあります。それらを踏まえながら、各々の調性の中で和音や旋律を考えられるように訓練することが大切です。
あらゆる調をまんべんなく解くことをお勧めします。
なお短調については、導音( V の第3音)の設定を見逃すことが多いので、特に注意が必要です。