和声とはメロディに和音をつける時に必要な知識です。
これはコードネームの基になっており、現在でも作曲や編曲を行う上で不可欠なものです。
デスクトップハーモニー(以下DTH)ではこの和声を混声四部合唱のスタイル※で学習していきます。
これは和音の響きを簡潔に学ぶ上で最も都合のよい方法です。
※[一般的に音楽大学等で学習する四声体和声(よんせいたいわせい)と同じ形式です]
混声四部合唱は、音の高い順にソプラノ ・アルト ・テノール ・バスの四声部(よんせいぶ)で表示します。
和声の楽譜は四声部の音符の向きが上図のように上下上下と必ず交互になります。
またこれ以外にも和声には守らなければならない約束事がいくつかあります。
和声ではバランスのとれた響きを得るために音域というものが定められています。
各声部の音域は以下の通りです。
ハ長調の音階は以下の通りです。
この音階の上に3度の音を積み重ねて作ったものを和音の基本形といいます。
便宜上これらの和音にローマ数字の I から VII を順につけていきます。
この記号を和音記号といいます。
C:は調性を表します。(この場合ハ長調)
各和音はIの和音、IIの和音、…と呼ばれます。
(ただしIII・VIIの和音はDTHでは使用しません。)
課題を解く上では構成音を知る必要があります。
例えば、ハ長調で I の和音の構成音はド・ミ・ソになります。
和音の構成音にはそれぞれ名称があります。
ハ長調 I の和音の場合 | |
これを音域全体にあてはめると、次のようになります。
このマニュアルでは、これらの構成音を黒い音符で表します。
各和音の構成音は以下のようになります。
(黒い音符が構成音・全音符がバス音)
ただし、バスより低い構成音は使用しません。
※S(ソプラノ)、A(アルト)、T(テノール)、B(バス)の各パートが上下入れ替わることはありません。
和声課題の種類
課題にはソプラノ課題とバス課題の2種類があります。
ソプラノ課題は与えられたソプラノ声部に従って四声体を完成させるものです。
バス課題は与えられたバス声部に従って四声体を完成させるものです。
ソプラノ課題を解くにはバス課題を理解する必要があるのでまずはバス課題から始めましょう。
バス課題の解き方
つぎにバス課題の解き方の手順を示します。
↓ それぞれの和音記号の構成音を書き出します ↓ ↓ ここから特定の構成音を選び出します 構成音の選択方法については後で説明します ↓ 完成です ↓ |
正解はこれ1つだけではありません。参考例としてお考えください。